- AIに渡す見本の文に金額を入れたままだと、その金額がお知らせやブログに写り、料金表と違う値段のままお客さんに届きます。
- 見本の金額と日付は「◯」にし、金額は貼り付けた料金表からだけ取るよう、プロンプトに書きます。
- 書き終えたら、金額と日付だけを AI に抜き出させて料金表と照らし、×の付いた所だけを社長が見て直します。
プロンプトとは、ChatGPT・Gemini・Claude などの AI に送る頼みの文のことです。頼みの文に「こんなふうに書いて」と付ける見本の文を、例文や例と呼びます。AI は見本から書き方の型を読み取るため、見本の中の金額や日付まで型の一部として使うことがあります。
なぜ、AIに渡す見本の金額を放っておくと困るのか
見本の文に入れた金額は、AIが書くお知らせやブログにそのまま写ることがあります。料金表と違う値段が載れば、お客さんはその値段のつもりで予約し、来店します。差を説明するのは、受付に立つ社長かスタッフです。
AIは、渡された見本から型を読み取ります。Anthropic は Claude の使い方の資料で、例は出力の形式・トーン・構造を導く、最も確かな方法の一つだと書いています。社長が見本の「書き方」だけをまねてほしくても、どこまでが書き方でどこからが中身かは、AIに伝わっていません。
値段の書き違いは、店の信用だけでは済まない場合もあります。消費者庁は、価格などの取引条件について、実際よりも著しく有利だとお客さんに思わせる表示を、不当な表示の一つに挙げています。料金表より安い金額が見本から写れば、AIが書いた文でも、店が出した表示です。Google も Gemini のヘルプで、答えを確かめ直すよう求めています。
見本の金額は、AIには「使ってよい金額」に見える
実際に起きたのは、KIZUNA が毎日AIでコラムを書いて公開している、ある会社のサイトです。品質の指摘をひと月分まとめて読み返すと、半分をこえる指摘が同じ中身でした。記事の書き出しに出てくる金額と、記事の中の料金表が合っていない。
元をたどると、AIへの指示に付けていた見本の文に行き着きました。見本の中に、ある片付けの例の金額を、具体的な数のまま書いていたのです。同じ型の公開済みの記事を数えると、およそ半分が見本と同じ金額を使っていました。半年近く、誰も気づかないまま増えていたことになります。
一本ずつ直していたあいだは、原因が見えませんでした。指摘を種類ごとに数えて、ようやく同じ根っこだと分かります。直したのは指示の一か所だけです。見本の金額を「◯」に替え、金額は料金表からだけ取るよう書き替えました。効き目は、来週あらためて数え直します。
見本をまねやすいことは、AIの会社自身が書いている
同じ資料で Anthropic は、例を渡すときは多様にし、Claude が意図しないパターンを拾わないよう十分に変化をつける、と勧めています。例は指示と区別できるよう、囲んで渡すことも挙げています。見本が一つきりで、その中に金額が一つだけ入っていれば、AIがその金額ごと型として受け取っても不思議はありません。
ChatGPT・Gemini・Claudeに渡すプロンプトの例文
頼み方の要は三つです。
- 見本の金額と日付は「◯」にしておく
- 金額は、貼り付けた料金表からだけ取らせる
- 書き終えたら、金額と日付だけを抜き出させて、料金表と照らす
ChatGPT でも Gemini でも Claude でも、同じ文で頼めます。料金表と見本は【料金表】【見本】と見出しを付けて分けて貼ると、どれが指示でどれが材料かが AI に伝わります。
例文1 お知らせを書かせる
頼む文
「下の【料金表】にある金額だけを使って、来月のキャンペーンのお知らせを書いてください。【見本】は書き方の参考です。見本の中の◯は、料金表の金額か日付に置きかえてください。料金表に無い金額は書かず、分からない所は【要確認】と残してください。」
そのあとに【料金表】と、金額を◯にした【見本】を続けて貼ります。Gemini アプリは、ほとんどの形のファイルを読み込めるので、料金表が PDF や写真なら、そのまま渡せます。
例文2 書いた文の金額を照らさせる
頼む文
「今書いた文から、金額と日付をすべて抜き出して表にしてください。それぞれが【料金表】のどの行と同じかを横に書き、料金表に無いものには×を付けてください。」
×が付いた所だけを、社長が料金表と見比べて直します。抜き出しと照らし合わせは AI、どれを載せるかを決めるのは社長。判断は人、作業はAI の分け方です。
KIZUNAの仕組みでは、金額は料金表から取り、公開前に機械が照らす
毎日のコラムの仕組みでは、記事を書くのはAIです。書いた記事への指摘は一つずつ記録に残し、ひと月ごとに種類で数えます。見本の件も、この数え直しで見つかりました。一本ごとに直すだけなら、同じ誤りがこれからも出続けていたはずです。
直したあとの仕組みでは、AIに渡す見本から具体的な金額を抜き、金額の出どころを料金表の一か所にまとめています。このコラムも同じ考えで作っています。本文の金額や数は、開いて確かめた公式の資料の文にあるものだけを書き、その文が資料に本当にあるかを、公開の前に機械が開き直して確かめる作りです。合わなければ、その日は出しません。
店に当てはめると、料金を変えた日に直すのは料金表だけになります。お知らせ・ブログ・LINE の文は、新しい料金表を読んだ AI が書き、出す前に機械が金額を照らす。社長が見るのは、×が付いた所だけです。
今日10分でできること
- いつも使う見本の金額と日付を「◯」に替える。AI に貼り付けている見本の文を、メモ帳やスマホのメモで開きます。金額と日付を一つずつ「◯」に置きかえて、上書きで保存します。
- 料金表を貼って、AIにお知らせを書かせる。ChatGPT・Gemini・Claude のどれかを開き、「下の【料金表】にある金額だけを使って、来月のお知らせを書いてください。【見本】は書き方の参考です。見本の中の◯は料金表の金額か日付に置きかえ、料金表に無い金額は書かず、分からない所は【要確認】と残してください。」と送り、続けて【料金表】と【見本】を貼ります。
- 書いた文の金額を、AIに抜き出させる。同じ画面で「今書いた文から、金額と日付をすべて抜き出して表にし、【料金表】のどの行と同じかを横に書いてください。料金表に無いものには×を付けてください。」と送ります。×の所だけを、手元の料金表と見比べます。
- 料金表がPDFや写真なら、Geminiにそのまま読ませる。Gemini アプリの入力欄の近くにある追加のボタンから「ファイルをアップロード」を選び、料金表のファイルを渡してから、上の頼む文を送ります。
自分でできる所と、作りが要る所
見本の金額を◯にすること、料金表を貼って書かせること、書いた文の金額を抜き出させて照らすことは、ふだんの ChatGPT や Gemini の画面だけでできます。
- 料金表を一か所にまとめ、お知らせ・ブログ・LINE の文を書く AI が毎回そこから金額を読む
- 書いた文の金額と日付を、公開や配信の前に料金表と機械で照らし、合わないものは止める
- AI が書いた文への指摘を記録に残し、ひと月ごとに種類で数えて、指示や見本のどこが元かを探す
- 料金を変えた日に、料金表を直すだけで、その後に書く文がすべて新しい金額になる
ここまで作ると、AI が書いた文を一行ずつ料金表と見比べる手間が無くなり、社長が見るのは×の付いた所だけになります。料金を変えた日も、直すのは料金表だけです。
KIZUNA合同会社は、料金表から金額を取って AI がお知らせやブログを書き、出す前に機械が金額を照らす仕組みを作っています。ご提案例のページに、予約・ホームページ・ブログをまとめた例と、費用の目安があります。ご相談では、今の AI の使い方と料金表の置き場所を伺って、できること・かかる金額を書面でお返しします。ここまでは無料です。お電話(050-3718-7765)でも受けています。
質問と答え
ChatGPTのプロンプトに例文を入れると、どうなりますか?
例文は、AI が書く文の形式やトーン、組み立てを決める強い手がかりになります。例文に入れた金額や日付まで、そのまま写すことがあります。例文の金額と日付は「◯」にしておくと、写る元が無くなります。
AIが書いたお知らせの金額が間違っていないか、どう確かめますか?
書き終えた文から、金額と日付をすべて抜き出して料金表と照らすよう、同じ AI に頼みます。料金表に無いものに×を付けさせれば、社長が見るのはその所だけです。載せるかどうかの最後の判断は、社長がします。
料金表はAIにどう渡せばいいですか?
頼む文のあとに【料金表】と見出しを付けて貼り、見本とは分けて渡します。Gemini アプリはほとんどの形のファイルを読み込めるので、PDF や写真の料金表はファイルのまま渡せます。
プロンプトの例文は、いくつ入れればいいですか?
Anthropic は、例を多様にして、意図しないパターンを拾わないよう変化をつけることを勧めています。見本が一つきりだと、中の金額まで型として受け取られやすくなります。中身の違う見本をいくつか入れ、どれも金額は◯にしておくのが安全です。
参照した資料
- Anthropic「プロンプティングのベストプラクティス」(2026年10月31日に確認)
https://platform.claude.com/docs/ja/build-with-claude/prompt-engineering/claude-prompting-best-practices - 消費者庁「表示規制の概要」(2026年10月31日に確認)
https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/representation_regulation/ - Gemini アプリ ヘルプ「Gemini アプリを使用する」(2026年10月31日に確認)
https://support.google.com/gemini/answer/13275745?hl=ja - Gemini アプリ ヘルプ「Gemini アプリでファイルをアップロードして分析する」(2026年10月31日に確認)
https://support.google.com/gemini/answer/14903178?hl=ja